パチンコに行きたくなったら
どれだけ固く誓っても、パチンコ依存症の方の脳には「パチンコへ行きたい!」と急に思ってしまう病気があるため、必ずパチンコの衝動が襲いかかってきます。
この「パチンコへ行きたい!」という衝動は、ふとしたきっかけで動きはじめます。パチンカーの方なら分かると思いますが、そのきっかけは実に多種多様です。
例えば「パチンコ屋の新台のチラシを見かけた」みたいな直接的なものもありますし、「仕事で上司に怒られて気分がめいった」とか、逆に「納期ギリギリの仕事が片付いた」みたいに、精神が緊張したり緩んだりした心の隙間に、「パチンコへの衝動」が動くこともよくあります。
あとは、テレビCMの赤字コメントや、街でヒョウ柄の物を見かけたりしただけでも「パチンコへの衝動」が動き、心が揺れることもあります。
バカバカしいですが、パチンコ依存症の悲しい現実です。
パチンコ依存症の方は、いつでもどこでもどんな時でもパチンコをしたくなるってことがあります。
ただ、刺激は少ないにこしたことはありませんので、パチンコ店の看板や、パチンコのテレビ番組など、直接的な刺激は、可能な限り目にしないようにしましょう。
通勤の途中にパチンコ屋があった場合でも、決して直視してはいけません。
パチンコ屋の近くに来たら、意図的に違うことを考えて、目を背けるくらいの用心が必要です。
また、スポーツ新聞や週刊紙には、パチンカーを狙ってパチンコの記事広告がよく載っていますので、読まない方がいいでしょう。
それだけ用心していても、「パチンコへの衝動」は、本人の意思とは関係無く動きはじめます。
私の経験上、衝動の発生を完全に防ぐことは不可能だと思います。
パチンコをしばらくやめていると、衝動の発生周期が長くはなりますが、なくなることは今のところないです。
もしかすると、「パチンコへの衝動」は、一生消すことはできないのかもしれません( ̄□ ̄;)
パチンコへの衝動が発生することは防げないので、ここから先が重要になります。
通常、パチンカーに衝動がでてきた場合、ほぼ100%の確率で、なんだかんだ自分に都合のいい理由をつけて「パチンコへ行くぞ!」に成長します。
いったん成長してしまうと、自分の力ではもうどうしようもできなくなってしまいます。
もし、お金を持っていなければ何とか借金する方法を見つけ出しますし、もし、誰かと約束があれば「急用ができて」と嘘をつきます。
例え、雨が降っていたとしても、暴風が吹いていたとしても、「パチンコへ行くぞ!」と決めたパチンカーには関係ありません。
ですので、「パチンコへの衝動」が動き始めたことを感じたら、すぐに何らかの手を打つ必要があります。
まず、生まれたパチンコへの衝動に対し、
「また病気がはじまったよ、全く……」
「また依存症の発作がではじめた……」
と意識的に思ってください。
パチンコへの衝動は、本当のあなたの意思ではありません。
脳に刻まれた「パチンコ依存への衝動」が動いているだけなのです。
この意識をするだけでも効果はありますが、これを意識したうえで、パチンコ屋へ行ってしまう前に、必ず「将来メモ」「欲しいものリスト」「迷惑リスト」「金銭出納帳」などを確認し、本来の自分を取り戻す努力をしてみてください。
それでも、行きそうになったら「欲しいものリスト」から自分の好きなものを購入してみてください。
不思議なことに、パチンコへの衝動が軽くなったように感じると思います。
最初のうちは、
「欲しいものを購入してしまうとパチンコに行けなくなる」
「欲しいものを購入してしまうと軍資金が減ってしまう」
ことを恐れて、なかなか買うことができません。
そんな時は、何万円も失った財布を持ってパチンコ屋から出る時の、本当にみじめな気持ちを思い出してください。
何万円も失って、罪悪感と自己嫌悪を背負うくらいならば、騙されたと思って、自分の欲しいものを買ってみてください。
パチンコに行きさえしなければ、平和な時間を過ごせると共に、支払ったお金に見合った現実的な品物をあなたは手に入れることができます。
また、違う日に、「パチンコへの衝動」が出始めたら同じように繰り返してみてください。
他に、ご自宅の近くに自然の多い公園がある方は思い切って子供を連れて公園へ向かい、軽い散歩や子供と遊んでるだけでも私の場合は効果がありました。
いつもはパチンコをしている時間に何か別のことに取り組むことにも意味があると思います。
のんびりベンチで休憩がてらに、自身を見つめなおす良い機会も生まれますよ(・∀・)
ただし、公園に行く途中にパチンコ店がある場合には、遠回りしていくなど、細心の注意が必要(お子さんがいない場合)です。
あと、なにか夢や目標がある方は、パチンコする時間を、全て「夢や目標のため」に使うことも効果があると思います。
ちなみに、最近の私自身は、欲しいものを買わなくても本屋で、立ち読みする程度で「パチンコへの衝動」は消えるようになりました。
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