「欲しいものリスト」の作成 [ ソフト面での対策 ]
重度のパチンカーに共通しているのは「パチンコ以外にはほとんどお金を使わない」ということです。
私も、パチンコ地獄で苦しんでいた20年以上、パチンコ以外は本当にあまり高価な買い物などしていませんでした。
パチンコには平気で何万円も使ってしまうのに、普通の商品だと、数千円の出費が惜しく感じてしまって、なかなか買うことができなかったのです。
でも、パチンコしていない自分を想像してみると「普通にお金があったら欲しいな〜」と思っているものがあると思います。
- いまどきの洋服やズボン
- おしゃれな靴やサンダル
- 新しい財布やキーケース
- ビールがうまく飲めそうなグラス
- 子供や奥さんへのプレゼント
など、何でも構いません。
買うか買わないかは別にして、ちょっと気になっている商品と、その大体の金額を「欲しいものリスト」として挙げてみてください。
「買い物リスト」ではなく、「欲しいものリスト」なので、実際に買うか買わないかは意識しないように注意してください。
あと、欲しいものの購入金額は、1日でパチンコで使う金額同等かそれ以下のものを選んでください。
最初は、「パチンコ依存症」という病気の影響で、なかなかほしいものが思い浮かばないかもしれませんが、何日か意識して生活していると、10〜20個位はすぐにでてくると思います。
なんでもいいんです。寝巻きでも、ゴミ箱でも、ゲームでも、CDでも…
そして、またパチンコへの衝動が生まれ始めたら、パチンコ屋へは行かず、近所の欲しいものが売っている販売店か、なければインターネットで検索してすぐに、欲しいものリストの中の1つの商品を買ってみてください。
パチンコ地獄からの脱出のためには、
- 本来の金銭感覚で
- 本当の買い物をして
- その見返りとして正当な品物を手に入れる
という、普通の人にはごく当たり前の行動を取り戻すことが非常に有効です。
この当たり前の行動が、パチンコ依存症の方はできなくなっているため、とても重要なことだと思います。
例えばですが、1日パチンコして1万円負けたとしたら、パチンコへ行かずに100円SHOPへ行ったら、約100個もの商品が買えますよね(・∀・)b
この「欲しいものリスト」も「将来メモ」と同様に常に持ち歩き、パチンコへの衝動が生まれ始めたら、すぐにリストの中の商品を購入することで、衝動が大きくなる前に受け流すことができる可能性があります。
この「欲しいものリスト」は、本当の自分の金銭感覚を再認識すると共に、パチンコへの衝動を回避するためものであります。
ここで疑問に思われるのが、「借金があるのに、買い物なんてしてたら余計に借金が増えてしまうんじゃないのか?」ということだと思います。
……自分の過去を振りかえって、よ〜く考えてみてください。
借金が増えてしまうと思って、買い物しなかったとしても、あなたは、いずれ放っておいても何万円ものお金をパチンコに使いませんか?
例え一時的に儲かってお金が増えたとしても、どうせ大きく負けるまでパチンコを続けるのです。
そして、大金を使って手に入れるのは、「また、やってしまった」という罪悪感と自己嫌悪だけなのです。
ですので、大切なことは、「自分が欲しいもの」を「妥当と思う金額」で「手に入れる」という体験です。
この体験を繰り返すことで、「パチンコへ行きたい!」という衝動を受け流すための新しい記憶を、脳につくることができます。
大丈夫です。
あなたが「欲しいものリスト」に挙げた買い物は、パチンコに比べると間違いなく正当な買い物です。
何もうしろめたいことはありません。
パチンコへの衝動を感じたら、欲しいものをすぐに買って、正しいお金の使い方と満足感を病気の脳に伝えてあげてください。
次第に、本当のお金の価値観を実感できると思います。
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